自転車のタイヤ(チューブ)に入れる『空気』とは?

写真 大気中に存在する『空気』は左側のグラフのようにその構成比(乾燥状態)が、窒素(N2)約78%、酸素(O2)約21%、 その他としてアルゴン、二酸化炭素によって構成されています。(体積比)

通常、自転車用の空気入れでチューブに入れるとこのような割合で入っていることになります。

なぜ?窒素ガス?=パンクの原因にたどり着く

ある日、業務を行っているうちにふと疑問が湧きました。「どうしてこんなにパンク修理が多いのか?」 ま、自転車屋としては大いに結構なお話ではあるのですが、皆さんそのために多くの苦労や時間、費用を かけていらっしゃるので「何とかならないか」と色々調べてみました。

まずはそもそも「パンクの原因は何か」から始まりました。

1.パンクの原因〜数値的な把握

残念ならがら当店では開業間もないために統計データを持っておらず、ネット上に何か有用な情報が無いかと検索することにしました。 検索結果から丹念におのおののページを読んでいったものの「これだ!」というものになかなかヒットしません。

すると、静岡県沼津市で自転車店をなされている「自転車サイト・マイリン」様の「自転車パンク論」に行き当たりました。

「自転車サイト・マイリン」様ホームページはこちら

マイリン様「自転車パンク論」はこちら ※マイリン様より了承を得てリンク・内容の一部紹介を行っております。

それによりますとなんと!パンク原因ワースト7のうち上位3つでおよそ76%を占める理由が「タイヤの種類・質および空気の入れ方で圧倒的に結果に差がでる原因」(マイリン様談)と言わしめ それらは「乗る本人が気をつけていれば防げる」(同)と言うことです。(私自身、感覚的には解かっていたことですが、こうした実際の統計データに基づいて論証付けを行われているので説得力があります)

※注:これらデータは必ずしも全国的に当てはめることは難しく、その地域ごとに販売している自転車・タイヤ・チューブ・地理的条件・使用条件によって順位の前後が想像されますので、あくまでも参考値としてお考え頂きたいと存じます。

つまり・・・「空気圧とタイヤ&チューブへのいたわり」にさえ注意しておけばパンク原因の約94%に対してなんらかの手を前もって打つことができるわけです。

2.チューブの特性を知る

A:材質

主に一般的に使用される自転車ではブチルゴムが

空気保持力が高く安価で耐寒性も高いブチルゴムが、材質としてもっとも普及している
【引用】「チューブ」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。 2011年5月24日 16:05 (UTC) 時点、最新を取得 (URL) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E8%BB%A2%E8%BB%8A%E7%94%A8%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A4

とされ実際に当店で販売しているチューブ(Panasonic [ブチルゴム製自転車用]サイクルチューブ)もその名の通り、ブチルゴム製です。

それでもいくら空気保持力が高い、言い換えれば「空気が抜けにくい」はずのチューブが経験された方も多いと思いますが、しばらく乗らなかっただけで自転車のタイヤがペッチャンコになるのは「チューブが空気を通す」からです。

※虫ゴムも同じ「ブチルゴム」でできているため小さなバルブ機構としての穴からも漏れ出していることが考えられます。

※ただし一概には言えませんが虫ゴムはパッキンの役目も果たしているのでそこが劣化などで切れていてはチューブを通して漏れる空気の比ではありません。

B:ゴムのガス透過率

では一体どれくらい空気は漏れるのか?ですが色々調べましたが、私の力で発見できたのは次のホームページです。

「自転車探検!」様「チューブ」の項はこちら の「ゴムのガス透過率」参照。

これによれば@「ゴムは空気を透過するので自然と空気が抜ける」A「ガス透過量は厚さに反比例するので、チューブ厚さが倍になればガス透過量は半分になる」 B「ガス透過率は温度が高いほど大きくなるので、冬より夏の方が、チューブの空気抜けは早い」C「圧力が高いほど、ガス透過量は大きい」 D「窒素のガス透過率は空気より小さい」(※管理者が抜粋。下線・太字も同様。詳細は原典ホームページで)だそうで、なかなかこれらの情報は一般に 出回っているのを見たことがありません。勉強になりました。

それでは1つ1つ確認です。先ほど示した@は、どなたも経験済みなのでその裏付けが取れた、と言うことになります。Aは実際に出回っているチューブからもうかがい知ることができ、一般的な傾向として安価なものの方が薄くできており 高価なものは厚くできているようです。と言うことはしっかりとしたつくりの重量のあるチューブのほうが空気は抜けにくい、事になります。(乗る方の使い方により選び方の基準が異なるので敢えて「安かろう・悪かろう」とは私は言いません) Bは下線を引いたのには意味があります。後ほどご紹介しますが、この関係とは真逆な実験結果があるからです。Cは、スポーツ車ほど、と言うことになりますか。 Dは実験結果からも同様な結果が出ており、私が最も着目するところでもあります。

C:充填気体の抜け具合の実験結果から

この実験も最初にご紹介させていただいた「自転車サイト・マイリン」様のホームページで「自転車ラボラトリーbP 冬はタイヤの空気がよく抜ける?」と題して非常に手間隙をかけてなされた実験です。その結果の「見える化」は脱帽です。

この実験では比較対象として「夏」と「冬」、「空気」と「窒素」とで設定され「夏」より「冬」のほうが抜けやすく、「窒素」より「空気」のほうが抜けやすいという結果になっております。※恐らく先に「ゴムのガス透過率」で取り上げたBはかなりの 高温状態で導き出されたものではないかと思われます。

自宅でできる簡単なパンク防止対策

では一体タイトル通りの対策は何なのか?ズバリお答えします。

それは「こまめに自転車用空気入れで空気を入れる」ことです。

「なーんだそんな簡単な事なのか」とおっしゃらないでください。実際に別の修理で来店されたお客様で「20年間パンクなし」という方がいらっしゃいました。 なんとその方のキャリアにはゴムひもで「空気入れ」がくくりつけてあり、ちょっと気になるとすぐに入れていると事でした。 そこまで行かなくても3日1回とか1週間に1回は状態を見ながら入れるのがいいのかもしれません。

また、「頻繁に入れる」事にはちょっとした理屈もあります。このコーナーで一番最初に掲示したように「空気」の成分のうち約78%はゴムを透過し難い(漏れ難い) 「窒素」ですので、空気を足していくにしたがってドンドンその濃度が上がり何れは限りなく100%に近く(理論上は3回?!)なる、と言う話です。またまめに虫ゴムを交換するとか 「スペシャルバルブ」と呼ばれるバルブに交換してみたり、チューブがより厚くできている「スーパーチューブ」というものに交換するのも有効な手段のひとつです。

それらが面倒な場合は

どうぞ当店にお越しください。只今「無料」にて「窒素ガス」の注入サービスを行っております。

当店は開店してまだ間もないですがさっそく入れてみたお客様から 「せっかく買った空気入れを一度も使っていないよ」とのお声を頂いております。

※「窒素ガス」はあくまでも「空気」に代わってチューブ・その他の場所から漏れ出る割合を減らす為のものです。 自転車の使用状況・タイヤ・チューブ・バルブの状態によってはパンクに至る場合もございます。

※「窒素ガス」を入れたあと、ご家庭の空気入れを使用しても何ら問題はございません。(ただし「窒素ガス」の濃度は下がります)

写真 当店ではブリヂストンサイクルより購入した、空気から透過膜式で精製された純度約97%の窒素ガス発生装置を使用しております。

新車には無料で全て充填しております。またパンク修理、チューブ交換の際も無料で充填致しております。

なお、タイヤ供給圧力は最大0.6MPs(メガパスカル)=600KPs(キロパスカル)=6.12kgf/cm(重量キログラム毎平方メートル)=87psi (重量ポンド毎平方インチ)となっております。

通常一般的な軽快車の指定圧力は300KPs(キロパスカル)が多いです。

どうぞタイヤの横に明記してありますので一度ご確認してみてください。